結局,立退料はいくらになるのか?

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立退料ってどうやって計算しているの?

立退料のご相談者が一番気になるけれどもなかなか調べられないのが,立退料の額だと思います。
これだけたくさんの情報があるインターネット社会でも,「あなたの立退料額は●円です」と明確に答えてくれるサイトなどはありません。
それは,立退料の額が,例えば交通事故の慰謝料のように,定型的なものではないからです。

引っ越し代+αでは足りない

ただし,ある程度の金額や見込みをお話することはできます。
インターネット上の情報の中では,「引っ越し代+α」のようなことを述べているものもありますが,完全に誤りです。
立退料は,通常そのような少額では収まりません。

確かに,大家さんなど賃貸人の立場からすると,「所有者は私だし,引っ越し代に色を付けるのだから問題ないだろう」と考えたくなる気持ちも分からなくはありません。
ただし,逆に賃借人側から見ると,生活の基盤である住宅を変更させられることになるわけですから,実際には引っ越し代以外の諸費用がかかるだけでなく,精神的負担や物理的負担も相当なものになります。
しかも,このような賃借人の利益は,法的に強く保護されています。
どのように保護されているかというと,賃貸人は,たとえ期間を定めて不動産を賃貸した場合でも,正当事由がなければその更新を拒むことができないとされ,その正当事由が認められることはほとんどないと言っていいほど厳しい基準なのです。

なので,一度不動産を賃貸してしまうと,賃貸人としては,実質その不動産を自由にすることはできないと考えて良いのです。

例えば,土地の賃貸借で,借地権価格というのが問題となることがありますが,その借地権の価格というのは所有権価格の7割以上に上ることもあります。それくらい,不動産を「借りる」権利というのは強力なものなのです。

建物の明渡しの際の立退料は?

では,よくある建物の明渡請求の場合,立退料はだいたいどれくらいになるのでしょうか。
よく賃料●ヵ月分という表記がありますが,これは分かりやすくするためにこのような表記をしているのであり,必ず賃料●ヵ月分という形で立退料が定められる訳ではありません。
なので,賃料が相場よりも安ければ立退料も安くなるというわけではなく,客観的に当該不動産の賃借権の価格がどの程度であるのか,という視点から,その他の事情を加味して考えていくことになります。

立退料の額を決める要素はこのサイトでも紹介していますが,かなり多くの事情があります。
なので,一概にいくらとはいえないのですが,居住用建物の場合でも20ヵ月分程度,事業用建物の場合ではこれに営業補償なども加わり100ヵ月分以上になることもあります。

賃貸人としては,「引っ越し代+α」で済むと甘くみることなく立退交渉に臨む必要がありますし,賃借人としては,安易に引っ越し代程度の金額で立退の合意書にサインをするべきではありません。

立退問題に直面したら,どちらの立場であるにしも,しっかりと弁護士に相談することをお勧めします。



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